幹 周 5.8m (「人里の巨木たち」より)
撮 影 H16年6月
東北ではベスト3に入るかもしれないサワラ(椹)。同じぐらいの高さの2本の杉を脇侍のように従えて里を見下ろしている。ここは旧街道の小高い峠のような場所で周囲に障害物がないためよく目立つ。
3本の木の前には鳥居があり、扁額には「山祇神社、産土大神、稲荷神社、黄金山神社」とあり、近隣の石碑や小祠をここに集めてまつったようだ。
ここの鳥居からこのサワラに手を合わせれば、それはそのまま背後の山々の先にそびえる霊峰、早池峰山を拝むことになる。名前からしても早池峰山へ向かう道の道祖神(塞の神・才の神)として地域で守られてきたのだろう。
サワラはヒノキと雑種ができるほど近い種だという。日本一のサワラは、福島県いわき市の「沢尻の大ヒノキ(樹高29 m、幹周10 m)」といわれているが、これもヒノキと誤解されていたことがわかる名前だが、残念ながら見たことはない。幹周10mならばさぞかし見事なのであろう。
たたずまい、状態共によく、これからもここに目印のようにそびえていてほしい木である。
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